「芸術の秋を楽しむ あなたは美術館で? オンラインで?」

「天高く馬肥ゆる秋」。秋の食材が店頭に並ぶ季節となりました。スティホームやテレワークなどによって家で過ごす時間が多くなりましたね。これを機に料理の腕を上げている方もいらっしゃるのではないでしょうか。この季節は、「芸術の秋」でもあります。美術館や博物館に足を運ぶだけでなく、オンラインを活用したアート鑑賞も広がりをみせています。

以前ご紹介しました。グーグルが提供するアプリ「Arts & Culture」は、世界 80か国、2,000 以上の美術館や博物館をオンライン上で訪問できます。作品の超高解像度画像を見たり、ストリートビュー機能を使って館内を巡回したりもできます。

ちなみにロンドン・ナショナルギャラリーでは、モネの「睡蓮」を学芸員の解説とともに見られるガイドツアーもあります。このバーチャル体験では、360度のパノラマで世界遺産を巡ることができます。

今回は、8月に公開されたWEBサービス「Cultural Japan (カルチュラル・ジャパン)」をご紹介いたしましょう。このサイトでは、世界中で公開されている日本画や浮世絵、伝統工芸品といった日本文化に関するデジタルデータ100万件を一括検索できます。例えば「葛飾北斎」と検索すると、北斎に関する作品や資料が8,161件も抽出されます。それぞれの画像をクリックすると、資料が収録されているデータベースにアクセスでき、そこで高精細画像を見られるのです。人物や時代、タイトルなどカテゴリー別に検索できるので、それぞれの作品を比較したり、また好きな作品画像をダウンロードして自分だけのバーチャル美術館を作ったりもできます。面白いですね。


8月に公開されたWEBサービス「Cultural Japan

最近はYouTubeによる美術系の動画配信は珍しくなくなりました。美術館が企画展の見どころを紹介するオンライン・ギャラリーや、美術系ユーチューバーによる、アートに特化した動画サイトも人気があるようです。筆者は15年程前から旭川のアートシーンを記録に残そうと、ギャラリーの企画展や市内の美術イベントなどを自社の動画サイト「アートな庭」で公開しています。振り返るとバックナンバーは170本を数えますが、その中には彫刻家・流政之さんの生前の姿やインタビューも残されています。当時の流さんが語られたひとことひとことが、今では貴重な記録となっています。

地元のアートに特化したギャラリーシーズの「アートな庭」。是非、一度アクセスしていただければ幸いです。