棟方志功『大弁財天妃神尊像図』

 
青髪に金冠を戴き、花や器を持つ弁財天の姿は、
豊穣・芸術・知恵を象徴し、神秘的な女性性を表
現している。背景の円光や花々が神聖さと生命力
を表し、画面全体に荘厳さと優美さが共存してい
る。棟方芸術の集大成ともいえる祈りの絵であり
観る者に深い感銘と安らぎを与えている。

【作品名】大弁財天妃神尊像図
【技　法】復刻リトグラフ
【サイズ】イメージサイズ28.0×82.5㎝
　　　　　額サイズ49.5×104.0㎝
【サイン】版上サイン
【E　　D】93/240

棟方志功（むなかたしこう）
日本を代表する板画家。
力強い線と宗教的精神性を湛えた独自の「板画」表
現で、世界的評価を得た。「わだばゴッホになる」
と叫び、版画に生涯を捧げた情熱の芸術家。
【略　歴】1903年 青森県青森市に生まれる
　　　　　1924年 上京。
　　　　　　　　 帝展入選を目指すも落選が続く
　　　　　1926年 川上澄生の版画に感銘を受け、
　　　　　　　　 版画家を志す
　　　　　1928年 第9回帝展に油彩《雑園》初入選
　　　　　1932年 日本版画協会会員となる
　　　　　1936年 《大和し美し版画巻》を発表
　　　　　　　　 柳宗悦ら民藝運動家と出会う
　　　　　1955年 サンパウロ・ビエンナーレ最高賞
　　　　　　　　 受賞
　　　　　1956年 ヴェネツィア・ビエンナーレ国際
　　　　　　　　 版画大賞受賞
　　　　　1969年 毎日芸術賞受賞
　　　　　1970年 文化勲章受章
　　　　　1975年 逝去（享年72歳）