旭川制政100年に寄せて 歴史を紡ぎ未来へとつなぐ一年に

今年で市制施行100年を迎える旭川市は、市が誕生した8月1日を「旭川市民の日」と定め、式典を開くほか、さまざまなイベントを計画していると発表しました。北海道音楽大行進や夏祭りは3年ぶりに開催されるほか、買物公園50周年もあり、街なかに賑わいが戻ってくることが期待されています。ほかにも「食べマルシェ」など人気イベントが目白押し、一年を通してふるさとの魅力を楽しめる年になりそうです。

音楽大行進はこれまで6月の第1土曜日の1日だけの開催でしたが、今年は会期を1週間に延長し、多彩なジャンルの音楽に親しむことができる「旭川ミュージックウィーク」が実施されます。また9~10月ごろには旭川ゆかりの音楽関係者を招いて、ステージでパフォーマンスを繰り広げる野外フェスティバルを計画しているそうです。

加えて市内のさまざまな団体が実施するイベントなども関連事業として、広報やメディアなどによる広告宣伝を行うほか、旭川ゆかりの作家や芸術家の作品に触れる機会や講演会など、次世代へとつなぐ企画にも取り組むといいます。

7月から8月にかけては「旭川彫刻フェスタ20周年記念展」が旭川市彫刻美術館とJR旭川駅のステーションギャラリーを会場に開催され、市内のギャラリーも協力して運営をサポートします。ギャラリーシーズでは参加アーティストの彫刻作品を展示販売し、イベントを盛り上げます。

道立旭川美術館では開館40周年記念として、江戸後期の浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)の「世界が絶賛した浮世絵師・北斎展―師とその弟子たちー」を、9.17(土)~11.27(日)まで開催します。絵手本の「北斎漫画」から錦絵の「東海道五十三次」や「冨嶽三十六景」などの代表作のほか、初期の役者絵や妖怪絵、さらに貴重な肉筆画なども加えて全貌を紹介します。

北斎といえば世界で最も知られる日本の画家。4人に1人は持っているとされる日本のパスポートが2020年に新デザインに移行した際に、査証の欄には北斎の「富嶽三十六景」が採用されています。

最後に今年は「氷点」で知られるベストセラー作家・三浦綾子さんの生誕100年の年でもあります。こちらも特別展など多彩な記念事業が計画されています。

旭川の芸術・文化についても深く学べる年となりそうです。