凛 輝く女性たち 2022

新たな年のお慶びを申し上げます。

今年は寅年ですね。虎(寅)は中国では百獣の王として崇められ、軍事的シンボルや建国・出生譚、故事成語などに用いられてきました。美術作品のモチーフとしてもよく登場します。

日本で最古の虎の絵といえば、法隆寺の「玉虫厨子(たまむしのずし)」(国宝)に描かれた「捨身飼虎図」です。飢えた虎の母子のエサとなるよう高い木の上から釈迦が身を投じる場面を描いたものです。ユニークなのは江戸中期の絵師・伊藤若冲の「猛虎図」(1755年)でしょう。正伝寺(京都)の「虎図」を模写した絵で、細部の描き込みや巧みなデフォルメなど若冲らしさに溢れています。若冲は「動植綵絵」などで平成になって大ブレイクした画家。超絶技巧の写実的な作品は、海外でも高く評価されています。

頓智で知られる一休さんの屏風の虎退治をご存じの方も多いでしょう。将軍・足利義満が「屏風絵の虎が夜な夜な屏風を抜け出して暴れるので退治してほしい」と訴えたところ、一休さんは「では捕まえますから虎を屏風絵から出して下さい」と切り返したというお話です。

そもそも虎は古来よりパワーの象徴であり、商売運や仕事運をアップさせ、金運上昇に関係すると言われてきました。風水においても縁起の良い動物だそうです。寅年にあやかって運気上昇を期待したいところです。

ところで私は今夏、所属するロータリークラブの地区ガバナーを務めさせていただくことになりました。ロータリークラブは世界のほぼすべての国・地域に存在し、140万人以上の会員からなる国際的な奉仕団体です。世界保健機関(WHO)や国連児童基金(UNICEF)とも協力して人道的な奉仕や地域社会の課題に取り組んでいます。すべての職業において倫理を大切にし、親善と平和の確立に寄与することを目的に活動しています。

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